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2016/6/2
【不動産取引】借地権の譲渡が問題となる場合 ~借地人、地主双方の立場から~

借地非訟と介入権

 地主から土地を借りて(借地)、土地上に建物を所有しているが、土地と建物を合わせて第三者に売却する、ということがあります。
 これは、借地権付きの建物譲渡となり、借地権の譲渡を含みます。借地権の譲渡は、借地契約上自由にはできない場合が多く、この場合には、借地権譲渡について地主の承諾が必要です。

 そこで、地主に借地権の譲渡承諾を求めに行ったが、承諾してくれない。この場合に備えて、借地借家法では、地主の承諾に代わる裁判所の許可、という申立類型が設けられています。
 これは、土地の賃借人が、土地上の建物を第三者に譲渡しようとする場合において、賃貸人が不利となるおそれがないにもかかわらず承諾しない場合において、承諾に代わる許可を求める手続きで、借地非訟(しゃくちひしょう)という類型の手続きの一つです。 審理は、賃借権の残存期間、借地に関する従前の経過、賃借権の譲渡を必要とする事情その他一切の事情を考慮して行われ、この際、譲受予定者の属性、信用も考慮して、地主に不利となるおそれがないかどうかが判断されます。
 また、借地権譲渡が認められる場合には、付随して、財産上の給付(実質的に承諾料にあたるもの)、地代増額などの借地条件の変更が行われる場合があります。

 他方で、借地権譲渡の許可の申立を受けた地主は、許可が出てしまえば、承諾料を受けることはできても、借地権譲渡を阻止することができません。この場合、地主は、返す刀で、建物と賃借権を自分が譲り受けることを申し立てることができます。地主側の対抗手段として、自ら建物と賃借権を買い取ることを申し出ることができます。これを介入権といいます。
 地主は、これによって、将来開発の予定があって借地権譲渡に応じにくい場合や、地主が望まない者による土地賃借権の譲り受けを阻止することができます。
 但し、この場合には、地主は、建物価格と借地権価格の合計額から譲渡承諾料に見合う額を控除した額(相当の対価)を、借地人に支払う決定が合わせてされます。

 以上のように、借地権の譲渡をしようとする場合には、地主の承諾を得られないときは、裁判所に対し許可を求めることができますが、地主から介入権を行使されると譲渡の目的を達成することができない場合があります。地主の立場からは、気に入らない譲受人に対する借地権譲渡を拒絶していると、裁判所に許可の申立をされるおそれがありますが、建物と借地権を買い戻して、借地権譲渡を阻止することができる場合があります。
 借地権譲渡の問題は、理由なく承諾しない地主側の姿勢に起因する場合と、例えば立ち退き料目的で借地権を取りに来るなど、借地権譲受人側の姿勢に起因する場合の両方があります。どちらが良い悪いという問題ではありませんが、よくよく状況を整理して適時に適切な判断をする必要があり、また、地主、借地人、いずれの立場でも、相手に対して出す情報はうまくコントロールして、思いがけず不利な状況に陥らないように注意する必要があります。このため、裁判所の手続に至る前の交渉は、慎重に行う必要があります。

 

 

 

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