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2017/8/30
【不動産取引】建物所有目的でない、または、建物所有目的なのかどうかが判然としない土地賃貸借契約について

建物所有目的でない、または、建物所有目的なのかどうかが判然としない土地賃貸借契約について

  • 1.建物所有目的の土地賃貸借契約

土地賃貸借契約において、賃貸借の目的が建物所有目的である場合、借地人は、借地上に、登記された建物を所有していれば、借地権を第三者に対抗することができます。

対抗することができる、ということの意味は、その土地が、売却などのために第三者に譲渡されても、借地人は、新しい土地所有者に対して、自分が借地人であってその土地を使用していることを主張することができ、新しい土地所有者から明け渡しを求められても明け渡しをしないでよい、ということになります。

この場合、借地契約は新しい土地所有者に承継されますから、地代は新しい所有者に支払うことになります。また、敷金も新しい土地所有者に承継されます。

また、この場合の借地契約には借地借家法の適用がありますから、同法に基づいて、契約期間や更新拒絶などについて、借地人に有利な強い規制がかかります(借地借家法では、普通借地権の存続期間は最低30年となります。事業用借地権など場合でも最低10年です。)。

  • 2.建物所有目的ではない土地賃貸借契約

これに対して、賃貸借の目的が建物所有目的ではない場合は、局面が変わります。例えば、駐車場や資材置場、あるいは、墓地やレジャー施設などを目的とする借地契約がこれにあたります。

この場合には、土地賃借権は、借地借家法による保護を受けることができません。このため、その土地が、売却などのために第三者に譲渡された場合において、新たな土地所有者が借主に明け渡しを求めた場合、土地の借主は、土地を明け渡さなければなりません。建物所有目的ではない土地賃借権は、新たな土地所有者に対して対抗できない、というのはこの意味です。

また、この場合の借地契約には借地借家法の適用がありませんから、契約期間や更新拒絶などについては、民法の原則によることになります(民法による土地賃借権の存続期間の上限は20年で、1年や、それ以下の期間の契約も可能です。)。

  • 3.対照

以上のように、同じ土地賃借権でも、借地借家法の適用があるかによって局面が変わり、その違いは、契約の目的が建物所有目的かどうかによって生じます。

契約上、あるいは、利用の実態から見て、建物所有目的かどうかが明らかであれば、特に問題は生じないでしょう。

しかしながら、例えば、タワーパーキングを営業する目的の土地賃貸借では、タワーパーキングが果たして建物所有目的と言えるのか、タワーパーキングは建物なのかが問題になるかもしれません。

また、ゴルフ練習場のように、主な目的はゴルフ練習場営業であっても、付随的に事務所や利用者向けの設備を備えた建物が建てられる場合には、果たして建物所有目的と言えるのかどうかが問題となり得ます。

これらの例からも明らかであるとおり、土地賃借契約の目的が、建物所有目的であるかどうかについては、容易に判断できる場合ばかりではありません。

そして、建物所有目的であるかどうかによって、法律的な局面は全く違いますから、一度揉めると激しく争われることになります。

このため、これから契約を締結するときでも、契約更新など契約が存続中の状況でも、建物所有目的なのかどうかがよく分からない、というときは、十分な検討が必要となります。

(参考となる裁判例:最判S42.12.5判タ216-120、東地S61.1.30判タ626-164など。)

 

 

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