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2017/11/28
【不動産取引】短期賃貸マンションと民泊

民泊は、旅館業法(簡易宿所)の許可を得ている場合か、特区民泊(大阪市など)として認定を受けている場合に限られます。

民泊民泊と言われてずいぶん時間も経ってきましたが、現時点では、民泊は、旅館業法(簡易宿所)の許可を得ている場合か、特区民泊(大阪市など)として認定を受けている場合に限られます。

民泊については、最近では、迷惑な施設として語られることが多いように感じられますが、民泊に関する新たな法令(住宅宿泊事業法)の施行予定は、平成29年6月15日ですので、また局面は変わるかもしれません。最近では、民泊事業を行うことを目的とした1棟貸しのサブリースも出てきていますので、業態の状況には注意を払う必要があります。

ところで、賃貸借なのか、旅館営業なのか(旅館業法の許可を得なくても営業してよいのか、いけないのか)の区別はもともと容易でなく、この問題は、民泊という業態が現れる前から存在しますし、民泊に関する法令が整備されても解決しません。

マンスリーマンションやウイークリーマンション、あるいは、行き場のない高齢者や労働者を1日単位で受け入れるような宿泊施設などでは、旅館業法の規制が及ぶのかどうかが問題となります。

典型的には、マンスリーマンションやウイークリーマンション、あるいは、行き場のない高齢者や労働者を1日単位で受け入れるような宿泊施設などでは、旅館業法の規制が及ぶのかどうかが問題となります。

この点に関しては、次の2つの通知が参考となります。

○ 下宿営業の範囲について
(昭和61年3月31日衛指第44号各都道府県各政令市・各特別区衛生主管部(局)長あて厚生省生活衛生局指導課長通知)
○ 旅館業法営業上の疑義について
(昭和63年1月29日衛指第23号各都道府県・各政令市・各特別区衛生部(局)長あて厚生省生活衛生局指導課長通知)

これらによると、旅館業法にいう「人を宿泊させる営業」とは、
  • 1.施設の管理・経営形態を総体的にみて、宿泊者のいる部屋を含め施設の衛生上の維持管理責任が営業者にあると社会通念上認められること。
  • 2.施設を利用する宿泊者がその宿泊する部屋に生活の本拠を有さないことを原則として、営業しているものであること。
の2点を条件として有するもの、とされています。

ただ、この基準自体が十分明確とは思われません。特に2.については、貸す側の知るところではありません。このため、実際にウイークリーマンションや簡易宿泊施設を運営しようとする場合には、いつも旅館業法との関係でグレーな部分が残ります。

実情としては、「当事者間では賃貸借契約であるが、旅館業法の規制が及ぶ。」という類型もありえようかと考えます。

以上

【以下引用】
○ 下宿営業の範囲について
(昭和61年3月31日衛指第44号各都道府県各政令市・各特別区衛生主管部(局)長あて厚生省生活衛生局指導課長通知)

旅館業法(昭和二三年法律第一三八号。以下「法」という。)第二条第五項に規定する「下宿営業」については、昭和三二年八月三日衛発第六四九号公衆衛生局長通知第一(四)により、「なお、いわゆるアパート、間貸し等のように一時的又は比較的短期間の止宿のための施設と通常目されないものは法第二条第五項の下宿には該当しないものであること」として、下宿営業に該当するか否かの判断についての例示がなされている。しかしながら、これまでの運用において下宿営業と貸室業との区別が必ずしも十分ではなかつたため、本来下宿営業の許可の対象とならない施設についても許可が求められている事例も見受けられるとの指摘がなされている。
「下宿営業」とは、法第二条第五項に定義するとおり、「人を宿泊させる営業」であつて、一月以上の期間を単位とする宿泊料を受けるものをいうが、「人を宿泊させる営業」という旅館業の営業の本質においては、他の旅館業の営業と相違はないものである。
ここで、「人を宿泊させる営業」とは、アパート、間貸し等の貸室業との関連でみると、
一 施設の管理・経営形態を総体的にみて、宿泊者のいる部屋を含め施設の衛生上の維持管理責任が営業者にあると社会通念上認められること。
二 施設を利用する宿泊者がその宿泊する部屋に生活の本拠を有さないことを原則として、営業しているものであること。
の二点を条件として有するものであり、これは下宿営業についても同様である。このような観点からみると、例えば、いわゆる学生下宿は、部屋の管理が専ら学生に委ねられており、しかも、学生がそこに生活の本拠を置くことを予定していることから、営業の許可の対象とはならないものである。
今後とも、以上の観点から、許可の要否につき判断されたい。

(付記)
一について
法は、営業者がその営業施設の構造設備についてのみならず、施設の管理面についても責任を負うことを前提として必要な規制を行つている。このため、法第四条は、営業者に宿泊者の衛生に必要な措置を講じることを義務づけており、施設についての衛生上の維持管理は営業者において行うことを予定している。この点において、室内の管理が間借り人に全面的に委ねられている間貸し等と根本的に異なるのである。
二について
旅館業においては、その営業施設が社会性を有する形で、一般大衆に利用されるものであるからこそ、公衆衛生又は善良の風俗の維持の観点から必要な規制を行うのである。従つて、宿泊者に生活の本拠を与えることを予定したアパートのような形の営業形態は、個々人の生活の集積に過ぎず、少なくとも現行の旅館業法による規制は予定しないものである。
なお、いわゆる「ホテル住まい」として、他に生活の本拠を有さない者が、長期間ホテル等に滞在する場合等においては、その者は、そこに生活の本拠があると認められることもあろうが、営業全体としてはそうした形態を予定していない場合、当然、前記二に該当することとなる。

○ 旅館業法営業上の疑義について
(昭和63年1月29日衛指第23号各都道府県・各政令市・各特別区衛生部(局)長あて厚生省生活衛生局指導課長通知)

標記について、東京都衛生局環境衛生部長より照会〔別添1〕があり、〔別添2〕のとおり回答したので、通知する。

〔別添1〕
(昭和六二年一二月二五日 六二衛環第七二七号)
(厚生省生活衛生局指導課長あて東京都衛生局環境衛生部長照会)

近年、社会需要の多様化に伴つて、新たな営業形態を持つ施設が出現しており、本件もいわゆるウィークリーマンションと称する短期宿泊賃貸マンションとでもいうべき施設で、旅館業と貸室業の中間的な営業形態をもつものと考えられます。
旅館業法の運用にあたつては、昭和六十一年三月三十一日付衛指第四四号厚生省生活衛生局指導課長通知が示されているところですが、本件の旅館業法上の取り扱いについて疑義が生じたため、至急ご回答願います。
(施設の状況及び管理等)
  • 1 施設は既存のアパート、マンションの空室又は専用に建築した室を賃貸する。
  • 2 利用日数の単位は、一週以上とし最長制限の定めはないが、実態としては一~二週間の短期利用者が大半である。
  • 3 利用者は手付金を支払つて予約し、入居時までに物品保証金及び利用料等を支払い賃貸契約を締結した上、入居する。
  • 4 客室には日常生活に必要な設備(調理設備、冷蔵庫、テレビ、浴室、寝具類等)が完備している。
  • 5 室内への電話器、家具等の持ち込みは禁止している。
  • 6 利用期間中における室内の清掃等の維持管理は、全て利用者が行う。
  • 7 シーツ、枕カバーの取り換え、浴衣の提供等リネンサービスは行わない。なお、利用者からの依頼があれば請け負い会社を斡旋する。
  • 8 食事は提供しない。
  • 9 光熱水費は各個メーターで契約解除時に別途清算する。
  • 10 本施設の利用者は、主として会社の短期出張者、研修生、受験生等である。

(質問点)
昭和六十一年三月三十一日付、厚生省指導課長通知によれば、旅館業法にいう「人を宿泊させる営業」とは、
  • 1 施設の管理・経営形態を総体的にみて、宿泊者のいる部屋を含め施設の衛生上の維持管理責任が営業者にあるものと社会通念上認められること
  • 2 施設を利用する宿泊者がその宿泊する部屋に生活の本拠を有さないことを原則として営業しているものであること
の二点を条件として有するものであるとされている。
本施設を、この二条件に照らして判断すると、
  • 1 契約上、利用期間中の室内の清掃等の維持管理は利用者が行うこととされているが、一~二週間程度という一月に満たない短期間のうちに、会社の出張、研修、受験等の特定の目的で不特定多数の利用者が反復して利用するものであること等、施設の管理・経営形態を総体的にみると、利用者交替時の室内の清掃・寝具類の管理等、施設の衛生管理の基本的な部分はなお営業者の責任において確保されていると見るべきものであることから、本施設の衛生上の維持管理責任は、社会通念上、営業者にあるとみられる。
  • 2 また、生活の本拠の有無についても、利用の期間、目的等からみて、本施設には利用者の生活の本拠はないとみられる。
前記より、本施設を、旅館業法の適用対象施設として取り扱うのが相当と考えるが如何。

〔別添2〕
(昭和六三年一月二九日 衛指第二三号)
(東京都衛生局環境衛生部長あて厚生省生活衛生局指導課長回答)

昭和六十二年十二月二十五日付け六二衛環環第七二七号をもつて照会のあつた件について、左記のとおり回答する。

近年、いわゆるウィークリーマンションをはじめとして、新しい形態の旅館業類似営業がみられるが、これらが旅館業法にいう「人を宿泊させる営業」に該当するか否かは、公衆衛生その他旅館業法の目的に照らし、総合的に判断すべきものであることはいうまでもない。照会の施設については、貴見の通り、旅館業法の適用対象施設として取り扱つてさしつかえない。

 

 

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