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2016/01/05
【不動産取引】マンション譲渡時の管理費の誤徴収について

 マンションの所有者(区分所有者)は、そのマンションの規約の定めにしたがって、管理費や修繕積立金(これを以下「管理費等」といいます。)を毎月負担します。この管理費等の支払方法は、自動口座振替によって銀行口座から引き落とされるのが一般的です。
 マンションが譲渡された場合、譲渡前は旧所有者(売主)、譲渡後は新所有者(買主)が管理費等を負担します。
 所有者変更の届出などについては、通常、管理規約によって方法や書式が定められていますが、特に決まった定めがない場合もあります。

 マンションの所有者が変わったにもかかわらず、何らかの理由で、管理費等の引落手続の変更が行われず、誤って旧所有者(売主)の口座から管理費等が引き落とされてしまった場合、旧所有者(売主)、管理組合、新所有者(買主)との間で、どのように清算されるべきでしょうか。

 旧所有者(売主)の立場からすれば、誤って引き落とされてしまった管理費等について、管理組合に対して返還を希望するでしょう。
 管理組合は、本来支払わなければならないのは新所有者(買主)なのだから、新所有者(買主)と旧所有者(売主)との間で清算して欲しいと考えるかもしれません。

 この場合、本来、管理費等を支払う義務を負う者は新所有者(買主)です。旧所有者(売主)の口座から、誤って管理費等が引き落とされてしまったとしても、新所有者(買主)が負う管理費等の支払義務(管理組合の側から見れば、管理費等の支払請求権)は消滅しません。他方で、管理組合は、本来管理費等の支払義務を負わない旧所有者(売主)から、管理費等を徴収してしまったのですから、これは理由のない給付となります(不当利得)。 このため、旧所有者(売主)は、管理組合から誤徴収された管理費等の返還を受け、管理組合は、新所有者(買主)に対して、未払の管理費等の支払を請求する、というのが筋であると考えられます。

 但し、民法705条では、「債務の弁済として給付をした者は、その時において債務の存在しないことを知っていたときは、その給付したものの返還を請求することができない。」と規定されています(非債弁済)。旧所有者(売主)から誤徴収された管理費等の返還を求められた管理組合は、この条文を根拠として、管理費等の返還を拒絶する態度を取るかもしれません 。

 管理費等を支払っていないのは、新所有者(買主)ですから、最終的には誤徴収にかかる管理費等は、新所有者(買主)が負担しなければならないものです。新所有者(買主)が、支払に応じれば紛争は生じないですが、この者に支払意思がなかったり、支払能力がなかったりすると、旧所有者(売主)と管理組合との間の紛争となります。 管理組合の立場でも、旧所有者(売主)の立場でも、敗訴したときは、新所有者(買主)に請求してゆくことになりますが、旧所有者(売主)が管理組合に対して求める管理費等相当額の返還請求権は、消滅時効期間が10年であることに対し、管理組合が新所有者(買主)に対して有する管理費等の支払請求権の消滅時効期間は5年ですから、この点に注意が必要です。
 また、新所有者(買主)が、さらにマンションを譲渡してしまったようなケースでは、新所有者(買主)が生じさせた未払管理費等について、転得者(買主からの買主)も責任を負うことになる場合がありますから、紛争が派生的に広がってしまうおそれがあります。

 このような事態を避けるために、譲渡時の管理費等の引落口座の変更手続は、漏れが生じないよう適切に管理を行う必要があります。

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